2017年08月

 
 
思い切りよく暑い日が続きます。( ;∀;)
ありがたい事に友禅染は家の中で行う作業です。 

ただ生地全体を染める地染め(じぞめ)は、染めの種類や作業所によっては外で行われるようですが、友禅の場合は手描き物でも型友禅でも、直射日光は禁物なので屋内で作業します。

ぼかし屋は手描き友禅なので、自宅の一部を利用して屋内作業で地染めしています。
冷房の使用は…… 場合によりけり、です。
ぼかし染めに時間がかかる場合、冷房の風あたりのよい一部だけが早く乾いてしまいます。すると綺麗にぼかせなくなるので暑くても我慢。
一気に染めてよい場合は、今日のような炎暑の日は冷房を掛けております。助かります。

手描き友禅の場合、模様に色を塗る色挿し(いろさし)で使う電熱器の方が夏は辛いものがあります。
部屋に冷房をかけても手元に熱源があれば暑い~のです。
冷房温度をあまり下げると、皿の中の染料がどんどん乾燥して濃度が高く(色が濃く)なってしまうし~、というわけです。

さて本日の紹介は地染めしながら写した写真です。


青色系の刷毛を用意します。
大きい刷毛は幅が五寸、小さい方は三寸。ぼかし幅などで使い分けます。


少なくとも1時間前には刷毛をたっぷりの水に浸して、木の部分に水を吸わせます。すると木が膨らみ刷毛の毛をがっちり押さえ込んでくれるのです。毛がピンとしてきれいな染めが出来ます。


希望の色になっているかどうか、試し布で染料の色を最終確認します。


染料を入れたバケツと刷毛。このバケツは五寸刷毛が縁に置けるようになっていて便利。愛用のバケツです。



張り手で生地を柱の間にピンと張り、染め作業をします。これを引き染めといいます。
煮染め(染料をいれた窯で生地を煮る。絞り染めでよく行われる)、浸し染め(染料の入った壺などに生地を浸して染める、たとえば藍染)と違い「生地を引っ張っておいて刷毛で塗る」染め方を指します。


濃淡三色のぼかし染めです。引き染めの長所は刷毛でぼかしの線を好きなようにカーブさせられることです。




ぼかし屋の染め風景 | 11:27 PM | comments (x) | trackback (x)
 

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