2019年03月

 
 

大きな大きなバラの帯をお試し中です。



糸目糊を通常より太く引いてみています。
太く勢いのある糸目糊を大きくな花に合わせてみるつもりです。


下絵の上に糊を置いた所と、まだ下絵だけの所と。色が違います。


ゴム糸目の場合は伸子に張らずに生地を机に置いたまま引く方も大勢いらっしゃいますが、私はもともと真糊の出なので、真糊の引き方のままゴム糸目も伸子に張って引いております
生地の向きを変えやすく、糸目に強弱をつけやすいので。


ぼかし屋の染め風景 | 10:41 PM | comments (x) | trackback (x)

東京手描友禅は「粋に染める」を旨とするので、京友禅ほどには華やかな金銀や刺繍はしないのですが、柄行きによっては金銀を多く使うこともあります。
今日は染め上がっている生地に銀色で柄付けしました。



かつて銀色は着物にはあまり使われませんでした。時間と共に黒くなってしまうからです。光琳の紅白梅図屏風の「真ん中の黒い水の流れは本来銀色に輝いていた」というのは有名な例です。
今はアクリル系の合成樹脂からよい顔料が作られているので、模様や色合いに銀色がふさわしければ変色を心配せずに銀色を使うことができます。
材料屋さんに行くと金色から銀色、その中間色も色々揃っています。自分の好みの色調、濃度に調整して使います。


既製の筆、刷毛といっしょに変な筆が写っています。
古い染料筆の傷んだ穂先を切り落としたものです。銀をぼかす時に愛用しています。筆自体が工芸品なので最後の最後まで使い、基本的に捨てることはありません

ここに銀を入れようという所に青花ペンでアタリをつけます。



通常、下絵は青花を筆描きしますが、このような場合は手芸用のペンも便利です。


銀色を描き入れたところ。菊の花びらが増えて華やかに。
この菊は、最初から花びらの一部を銀で描くようにデザインしてあります。


このような金銀での仕上げ作業は、染めという大仕事を終えた後にするので、何となく気持ちが軽く、楽しめる工程なのです。


東京手描友禅の道具・作業 | 10:13 PM | comments (x) | trackback (x)
 

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