2022年06月

 
 
東京手描き友禅のバラ ハイブリッド・ティー
ぼかし屋のバラの作例


ハイブリッド・ティーを模様として東京手描き友禅で染めました。


バラ、薔薇は源氏物語にも登場する日本に古くからある花なので、四季花図といった画題に登場してきました。たいていは一重咲の小さな花で、牡丹や菊のように主役を張る花ではありませんでした。
現在のような花弁が幾重にも巻いた豪華なバラ(ハイブリッド・ティー)は園芸種として発達してきたそうです。




今回訪ねた京成バラ園はハイブリッド・ティーの発達に大きく貢献した育種家の鈴木省三氏が所長を務めたところで、さすがに素晴らしい大輪の花を楽しめました。



雨上がりの早めの時間だったので、水滴でバラがキラキラと!



夕霧」という名前のプレートがついていました。
ピンクとベージュの間の微妙な色合いが日本風。



こちらは以前から見て観たかった「ピース」


第二次大戦中1944年にフランスで誕生し、翌1945年、サンフランシスコ講和条約締結の会場に飾られた大輪のバラ。平和の願いを込められたそうです。


黄色からピンクの色の淡い移ろいが綺麗な花で、花弁の程よい巻が上品でした。

古来の一重咲のバラもありましたよ。
遠目には山吹のよう。


でも近づくとさすがバラ。一重でも華やかですね。


京成バラ園は千葉県八千代市。
美味しいベーカリーや苗の販売コーナーもあります。機会があればぜひお訪ねください。

ぼかし屋の作品紹介 | 09:39 PM | comments (x) | trackback (x)
東京手描き友禅の着物は模様のモチーフが自由なのが特長です。
組合の方々には江戸風景を得意とする方や猫を組み入れた模様に取り組んでいる方もいらっしゃいます。花の模様は一般的なので誰しも描くのですが、ぼかし屋は花の中では着物模様にあまり使われない紫陽花を染めるのが持ち味だと思っております。


ベランダの鉢植えの紫陽花。今年は絶妙な色合いの一輪ありました。
青から紫、ピンクへ。緑と黄もありますね。色の移ろいというのはこういう事なのでしょうね。
友禅で、どう染めようと自然には勝てません…


ぼかし屋の紫陽花の訪問着。試着の様子。襟から胸、袖へと色を少しずつ変えながら染めました。



今年は葉に見事な斑が入っている紫陽花に出会いました。

  斑入りトキワアジサイ
さほど遠くないのに初めての見学となった京成バラ園にて。

バラ園の奥に池があり紫陽花がたくさん植えられた一角があり、


白、緑、黄色の斑がくっきり入ったこの紫陽花が見頃だったのです。




 このような美しい斑入りの葉を主人公にした紫陽花の着物も、自然に勝てないとめげずに染めてみなくちゃ!と思ったことでした。ただし紫陽花は季節性が強いのでお客様の着物にはなりにくく、どうしても展示作品用となりますが(^^;)
京成バラ園ではで見たバラの数々については是非次回に。

季節の便り | 05:31 PM | comments (x) | trackback (x)
 

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