2023年09月

 
 
着物の技術で制作した明治の大礼服

明日9月30日(土)18時から NHK BSプレミアムで
「ロイヤルミステリー 皇后のドレスの謎」が再放送されます。

昨年放送された時に見たのですが、着物好きとしては興味深い内容でした。再放送があるならぜひご紹介したいと思います。もっと早くご案内したかったのですが、今日の明日になって気付きました。
大急ぎで書いております。

放送当時の番組案内です(朝日新聞から)


このドレスは明治天皇の皇后が式典で着用したものだそうです。
同じく朝日のネット番組案内からの写真で 大きくご覧いただけます。





番組の主旨は、このドレスは打掛や振袖を作るのと同じ技術で作られていること。
明治時代になって宮中行事のドレスコードで最上位とされたドレス類について、従来はフランスなどからの輸入生地で作られたものとされてきましたが、近年生地も縫製も日本人によって行われたものが多いと分かってきたのです。
番組中で生地のアップも見られます。確かに江戸以来の刺繍職人が縫い上げたのだな!という感じが分かりますよ。
武士の世が終わり、刀に関わる多くの職人が錺細工(かぎざいく)に乗り出したように、織り刺繍の職人も形が着物からドレスに変わっても同じ技術が活かせたという事ですね。
初回放送を見ましたが、再放送も再度見てみようと思います。

お知らせ | 11:06 PM | comments (x) | trackback (x)
菊の訪問着、重陽の節句

天気予報によれば…まだまだ暑い日が続くようですが、今日はもう9月9日
菊の節句です。3月の桃の節句と違い今の日本ではほぼ忘れられていますが、重陽の節句という長寿の祈願するお祝いだそうです。
私もテレビでしか見た事がありませんが、綿を菊花の上に載せて菊の水分を吸わせ、それを口にすると長生きできるとのこと。


  NHK「京都人の密かな愉しみ」から
そういえばこのお祝い、源氏物語の中に出てきた気がしますね(^_^;)

菊の節句にちなみぼかし屋作品の中から菊の模様の訪問着を紹介します。



着た時の様子が分かりやすい姉様畳みにしてあります。(姉様人形に似た形に畳むからこう呼んでおります)
大輪菊を図案化して花弁が舞い踊るイメージにしました。



そして花弁と一緒に鳳凰が舞う感じ
妖精のような小さな鳳凰を、あちこちに。
鳳凰は永遠の命の象徴なので菊と合わせることにしたのですが、着た時に大仰でなく、「よく見たら鳳凰なのね」というくらいの柄の重さにしました。


写実的な大輪菊や菊紋のような小菊ですと季節感が強くなりますが、秋以外でも着やすいようにちょっと変わった菊柄にしてみた訪問着です。

季節の便り | 11:25 PM | comments (x) | trackback (x)
 

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