東京手描友禅の色挿し、染料の準備

 
東京手描き友禅の職人組合が主催する染芸展への出品作は蘭の訪問着です。
制作工程をご覧いただくのに、あいにくカメラが壊れてしまい、下絵、糸目糊置きの写真がありません。データは操作出来なくなったカメラの中。いずれ新しいカメラを購入しましたら、データを移動させ、パソコンに取り込む予定です。どのようなカメラにするか決心がつかず、修理不能で返却された愛用のカメラを眺めてはため息をついております。
という訳で、色挿しからはスマホ撮影しました。
当然ながら画質が今一つ。それにブログ用に加工するのもカメラ写真のようにはいかず、苦戦しております。
実際より長細く、広角レンズなので横にも広がった画面となっております。ご容赦ください。いつもの作業机が広く写っております(^^;)


下絵を考える時、およその色合いは同時に考えるのですが、最後に色見本を使って色をラインアップ、自分の中で着物全体の色調を決めます。

写っているのはパントーンの色見本帳。
色の流れと濃淡が確認できるタイプで、着物用ではありませんが、とても便利です。今回の蘭は緑の花が主体でオレンジと黄色も取り合わせる方針。


まず染料を煮て色を作っております。グツグツさせて粉末の染料を煮溶かします。


訪問着は柄の量が多い、つまり色がたくさん必要なので絵皿ではなくステンレスボールで煮て、絵皿に移して使用します。


準備できた色の数々。今回は何本か新しい筆もおろしました。

生地を模様伸子(もようしんし)に張って作業をする部分を表に出してピンとさせまおきます。



色作りに使用した色試し布↑
作業中にも試すのでどんどん増えていきます。染めている作品で使用している生地の余分の部分、または同レベルの生地で試します。生地の厚さや織りで色は違って見えるからです。


色挿し作業を始めたところ。
糸目糊だけのところに全部色が入っていきます。これからが長~い。

ぼかし屋の染め風景 | 06:36 PM | comments (x) | trackback (x)

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